優良危機管理認定マークの概要
優良危機管理認定マークとは、一般社団法人日本危機管理協会が「優良危機管理体制を整備している企業・団体等」と評価した事業所に認定・付与し、事業活動においてその使用を認めるマークです。
優良危機管理認定マークの申請・取得には、日本危機管理協会により認定された危機管理診断士が所属している企業・団体等である必要があります。
優良危機管理認定マーク制度
優良危機管理認定マーク
優良危機管理認定マーク制度とは?
優良危機管理認定マーク制度は、日本危機管理協会が優良危機管理体制を整備している企業・団体等を評価して、その旨を示す優良危機管理認定マークを付与し、事業活動において優良危機管理認定マークの使用を認める制度です。
企業・団体等に所属する危機管理診断士を中心として自社の危機管理体制を構築し、一定の基準を満たし、適切に「危機」に備えられていると評価された事業者(事業所)が使用できるマーク、それが「優良危機管理認定マーク」です。
危機管理事象には大きく3つのカテゴリがあります。それは事件・事故・災害であり、これらを危機管理の3大事象と呼びます。
現在、私たちを取り巻く社会等は、様々な事件・事故・災害と隣り合わせです。
あらゆる困難から企業・団体等を守るため、事前にどんな対策をするのか、緊急事態が起きた時にどのように応急対処するのか、事態が収束した事後に何をすべきかを自社独自の危機管理マニュアルに定め、300項目を超える危機管理診断のチェックリストをクリアできた事業所に日本危機管理協会から優良危機管理認定マークが付与されます。
日本危機管理協会では、優良危機管理認定マーク取得企業・団体等の名称、住所、ホームページアドレス等を公表し、広く告知を行います。
危機管理診断のチェックリストとは?
チェックリストの診断項目は、事件が発生した際のメディアへの対応、セクハラ・パワハラ発生時の対応など広範囲にわたります。
また、事件や事故を発生させないための対策や、災害を含め緊急事態が発生した時の被害を最小化するための対策まで網羅した診断項目になっています。
優良危機管理認定マークは、単にコストをかければ取得できるわけではなく、企業・団体等が自社組織内に危機管理を主導する危機管理診断士を設けて、自社独自の危機管理体制を構築し、危機管理診断を行う中で、チェックリストのすべてをクリアすることで取得できます。
優良危機管理認定マーク取得費用
「優良危機管理認定マーク」の取得には、危機管理診断士の資格取得に必要な育成講座の受講費用とマークの新規取得費用が必要となります。また、マークの新規取得費用は、資本金の額または出資の総額、従業者数、業種を基準として事業規模の区分(小規模、中規模、大規模)によって異なります。資本金、また出資の総額が登記されていない一般社団法人や一般財団法人等も、従業者数と業種で判定します。
※下記には「危機管理診断士」の資格取得費用・更新料は含まれておりませんのでご注意ください。
事業規模ごとの新規取得費用・更新料(2年毎):税別
事業規模 | 新規取得費用 | 更新料(2年毎) |
---|---|---|
小規模 | 30万円 | 15万円 |
中規模 | 60万円 | 30万円 |
大規模 | 120万円 | 60万円 |
※上記費用には審査費及び申請費が含まれています。
※費用は申請する事業所数により異なる場合があります。
- 有効期間について
優良危機管理認定マークは取得から2年間有効です。
以降は、2年毎に更新が必要となります。
資本金の額または出資の総額の登記がある事業者
株式会社、特例有限会社、合同会社、事業協同組合などは、以下の事業規模区分に従います。
業種分類 | 小規模 | 中規模 | 大規模 |
---|---|---|---|
製造業・その他 | 1〜20人 | 3億円以下または21〜300人 | 3億円超かつ301人〜 |
鉱業 | 1〜20人 | 3億円以下または21〜300人 | 3億円超かつ301人〜 |
建設業 | 1〜20人 | 3億円以下または21〜300人 | 3億円超かつ301人〜 |
情報通信業 | 1〜20人 | 3億円以下または21〜300人 | 3億円超かつ301人〜 |
運輸業 | 1〜20人 | 3億円以下または21〜300人 | 3億円超かつ301人〜 |
金融・保険業 | 1〜20人 | 3億円以下または21〜300人 | 3億円超かつ301人〜 |
不動産業 | 1〜20人 | 3億円以下または21〜300人 | 3億円超かつ301人〜 |
卸売業 | 1〜5人 | 1億円以下または6〜100人 | 1億円超かつ101人〜 |
小売業 | 1〜5人 | 5千万円以下または6〜50人 | 5千万円超かつ51人〜 |
サービス業 | 1〜5人 | 5千万円以下または6〜100人 | 5千万円超かつ101人〜 |
資本金の額または出資の総額の登記がない事業者
一般社団法人、一般財団法人、公益社団法人、公益財団法人、特定非営利活動法人、学校法人、社会福祉法人、弁護士法人などの「士」業法人、合名会社、合資会社、民法上の組合、個人事業主など、資本金の額または出資の総額が登記されていない事業者は、以下のように従業者数と業種で判断します。
業種分類 | 小規模 | 中規模 | 大規模 |
---|---|---|---|
製造業・その他 | 1〜20人 | 21〜300人 | 301人〜 |
鉱業 | 1〜20人 | 21〜300人 | 301人〜 |
建設業 | 1〜20人 | 21〜300人 | 301人〜 |
情報通信業 | 1〜20人 | 21〜300人 | 301人〜 |
運輸業 | 1〜20人 | 21〜300人 | 301人〜 |
金融・保険業 | 1〜20人 | 21〜300人 | 301人〜 |
不動産業 | 1〜20人 | 21〜300人 | 301人〜 |
卸売業 | 1〜5人 | 6〜100人 | 101人〜 |
小売業 | 1〜5人 | 6〜50人 | 51人〜 |
サービス業 | 1〜5人 | 6〜100人 | 101人〜 |
注意事項
1.資本金の額または出資の総額の区切りおよび従業者数の区切りは中小企業基本法に基づき、一部日本危機管理協会において変更しています。
2.「製造業・その他」の業種には、電気・ガス・熱供給・水道業などの業種もこの分類に含まれます。
3.従業者とは、申請事業者の組織内で直接間接に事業者の指揮監督を受けて業務に従事している者をいい、雇用関係にある者(正社員、契約社員、嘱託社員、パート社員、アルバイト社員等)だけでなく、取締役、執行役、理事、監査役、監事、派遣社員等も含みます。
4.資本金の額または出資の総額の確定は、優良危機管理認定マーク申請時に提出された書類に基づき行います。
マークの使用例
優良危機管理認定マークは、定められたルールの下で印刷物や Web サイトなどに表示することができます。
また、優良危機管理認定マークが認定・付与された事業所には認定証、認定楯が交付されますので、お客様などの目に触れる場所に置いていただくと自社の危機管理の取り組みについてPRすることができます。
印刷物での使用
店舗、事務所へのマーク掲示や、名刺や、企業・団体等のご案内冊子などに使用することができます。
デジタルでの使用
公式Webサイトなどのスマホ・PCで閲覧できるものや、ネット上でダウンロードする資料などにも使用することができます。